AIの活用事例

国内外で、AIを使って属性情報(有効期限やロット番号等)を表したバーコードを、流通の効率化やトレーサビリティ確保等に活用する動きがあります。

商品管理、トレーサビリティ

医療用医薬品、医療機器等(日本)

医療用医薬品、医療機器等については、流通の効率化やトレーサビリティ確保等のため、(01)商品識別コードの他、(17)有効期限や(10)ロット番号等を含むバーコード表示が法的に義務付けられています。詳細はこちらをご参照ください。

医療用医薬品、医療機器・医療材料(日本)

原材料(食品原料および資材)(日本)

食品原料や資材にGS1標準バーコードを表示し、在庫管理の効率化やトレーサビリティ確保等に活用する動きがあります。「原材料識別のためのバーコードガイドライン」では、原材料(食品原料および資材)のバーコードに表すデータ項目として、(01)商品識別コード、(11)製造日、(15)賞味期限または(17)消費期限、(10)ロット番号を推奨しています。

原材料(食品原料および資材)(日本)

一般消費財の集合包装単位(日本)

加工食品や日用品等、一般消費財の集合包装単位(段ボールケース等)にGS1標準バーコードを表示し、検品効率化やトレーサビリティ確保等に活用する動きがあります。「ケース単位への日付情報等のバーコード表示ガイドライン」では、一般消費財の集合包装のバーコードに表すデータ項目として、(01)商品識別コード、(11)製造日、(15)賞味期限または(17)消費期限(使用期限/有効期限)、(10)ロット番号を推奨しています。

一般消費財の集合包装単位(日本)

POSレジを通す商品(グローバル)

在庫管理の効率化・高度化やトレーサビリティの確保等を目的に、POSレジを通す商品に、AIを使って商品識別コードと属性情報(賞味期限やロット番号等)を表したGS1二次元シンボルを表示し活用する動きが広がりつつあります。GS1二次元シンボル採用に積極的な国の一部では先行導入が始まっており、2022年、GS1はこの分野で利用可能なデータフォーマットとシンボルの種類を定めました。
詳細はこちらをご参照ください。

POSレジを通す商品(グローバル)

国産牛肉の個体識別管理(日本)

国産牛肉をはじめとした食肉流通の効率化と正確なトレーサビリティを目指して、部分肉のカートン及び個別包装に貼付する物流ラベルにGS1-128シンボルが採用されています。(01)商品識別コードや(251)個体識別番号、(3102)重量、(11)製造年月日などを表示して活用できるような仕組みが確立されています。

国産牛肉の個体識別管理(日本)

精肉パックの加工履歴・販売管理(アイルランド)

アイルランドの精肉卸・小売業では、加工した精肉パックに、(01)商品識別コード、(10)ロット番号、(15)賞味期限日、(3103)正味重量をGS1データバー拡張多層型で表示しています。
ロット番号は、加工作業で使用した機械と日付ごとに設定されており、いつ加工したロットがどれだけ売れていたか販売データの詳細分析や、顧客カード番号と紐づけて、どのロット・賞味期限の商品を誰に販売したかを記録しており、必要な場合には確認できるようにしています。

医療用医薬品、医療機器・医療材料(日本)

青果の出荷履歴記録(米国)

米国では、果物の段ボールケースに、(01)商品識別コード、(10)ロット番号、(13)包装日をGS1-128シンボルで表示しています。どの出荷先にどの販売ロットを出荷したかを記録することにより、問題が起こった際にもさかのぼって追跡できるようになっています。米国では2011年に食品安全強化法(FSMA)が成立し、2022年11月には第204条(食品の追尾・追跡及び記録管理の強化)の最終規則が公表され、食品のトレーサビリティ対応に取り組む企業の動きが活発になってきています。
※ FSMA第204条に関するFDAのウェブページ
FSMA Final Rule on Requirements for Additional Traceability Records for Certain Foods

青果の出荷履歴記録(米国)

店頭での日付管理、値引き管理

国内の小売業では、GS1データバーで(01)商品識別コードと(96)企業が独自設定した値引き率(あるいは値引き額)を表示した値引きラベルを活用する試みが行われました。
韓国の小売業でも、野菜に(01)商品識別コードと(17)消費期限日をGS1データバーで表示し、POSで読み取って、消費期限が迫った商品の自動値引きや消費期限日が過ぎた商品の販売防止に活用しています。

店頭での日付管理、値引き管理

物流用通い容器の資産管理

ヨーロッパでは、パレットやクレートなどの物流用通い容器に(8003)リターナブル資産識別コードGRAI(ジーアールエーアイ)をGS1-128シンボルで表示しています。どの貸出先にいつ、どの容器を提供したかを記録しておくことにより、容器が返却された際に未返却資産のチェックや、容器の滞留期間、洗浄記録、使用期間の確認などに活用されています。

物流用通い容器の資産管理