会長挨拶

写真:会長 豊永厚志

 当財団は流通システムの合理化・標準化のための専門機関として1972年に設立されて以来、流通に関する標準とその利用システムの導入促進に取り組んでまいりました。中でも、商店のPOSで利用されるJANコードは、当財団が加盟している国際標準化機関「GS1」の商品識別コード(GTIN)として世界中で利用が拡大しています。
 このようなGS1の国際標準コードは、POSでの利用にとどまらず、インターネット販売や業務用商品流通、あるいは医療分野における製品識別にも広がり、ますます重要性を増しております。また、これらコードをリーダーやスキャナーで読み取るための媒体(データキャリア)として、2次元シンボル、RFID(電子タグ)なども用途に合わせて各種用意されています。普及拡大しているQRコード等2次元シンボルは、JANコードだけでなく賞味期限、ロット番号等商品関連情報を入れることができ様々な用途への利用の期待が高まっています。
 さらに、当財団では、相手ごとの重複作業のむだを省く、標準EDI(流通BMS)の普及推進や商品基本情報の一元利用のためのGS1 Japan Data Bank (GJDB)の整備を進めております。
 こうした活動を通じて、当財団といたしましては、ビジネスの共通言語としてのGS1標準でリアルとデジタルをつなぎ、産業・社会の課題解決のためのデジタルトランスフォーメーション(DX)を支えることによって、サプライチェーンの可視化・効率化を図るとともに、消費者や患者の安全・安心やサステナブル社会の実現に貢献してまいります。
 今後とも当財団の事業へのご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2024年6月

GS1 Japan (一般財団法人 流通システム開発センター)
会長 豊永厚志